お薬屋さんのコラム

チョット役立つマメ知識

エアコン試運転は5月がオススメ。でも何で5月なの?

突然ですが、エアコンの試運転はされましたか?
えっ、いきなり何の話?

今回は岡山市の月別平均気温を基に、5月に試運転をオススメする理由を説明します。

暑くなると真夏日や熱帯夜を天気予報などで聞くことが増えますね。
よく聞くけどその区別って・・・私は知りませんでした。調べてみました。

日中の最高気温によって呼び方が変わるのです。
最高気温が35℃を超える日は猛暑日、30℃を超える日は真夏日、25℃を超える日が夏日と定義されています。
ちなみに熱帯夜は、夕方から翌朝までの気温が25℃より下がらない夜と定義されています。

最高気温が25℃を超える夏日以上の日数を、岡山市で調べてみました。
ここ3年間平均では、4月は4日間、5月は16日間、6月は25日間、7月は30日間、8月は31日間、9月は29日間でした。
5月は約半分なので、過ごしやすいのです。

ちなみに、30℃を超える日数は、7月は21日間、8月は27日間、9月は13日間です。

暑くなったからエアコンを入れたけど・・・動かない!
慌てて修理を呼んでも、電気工事屋さんが忙しく、しばらく待つこともよく聞く話しです。
エアコンが無い室内では、熱中症につながることもあり危険です。

5月なら試運転でトラブルがあっても、電気工事屋さんに余裕があるため、早い対応がしやすい時期です。
また、エアコンを動かしてなくても熱中症になる心配が少ない時期です。

夏を迎える前に、エアコンのお掃除と試運転を5月中にしておきましょう。

2024/05/16

赤松薬局の横顔紹介

医療DX推進について

有限会社赤松薬局、赤松薬局中仙道店、赤松薬局古京店の3店舗では、

「オンライン資格確認システムを通じた患者の診療情報や薬剤情報等を取得して閲覧し、調剤や服薬指導等を行う際に活用しています」

「マイナンバーカードの健康保険証利用を促進するなど医療DXを通じて質の高い医療を提供できるよう取り組んでいます」

「電子処方箋や電子カルテ情報共有サービスを活用するなど医療DXに関わる取り組みを実施しています」

2024/05/08

腸内細菌について

腸内細菌と免疫 ~その4~

今回は、腹にたどりついたバイ菌やウイルスを撃退する防御システムと腸内細菌との関わりについてです。

腸内細菌には、人間には消化できない栄養素を食べて発酵を行い、人間に必要な物質に作り変える重要な役割があります。
人間が消化できない栄養素はオリゴ糖や食物繊維です。

あら、体にイイ食べ物だってよく聞くわよ。

その通りです。ただ、そのままで利用されるのではなく、腸内細菌の発酵によって別の栄養素に生まれ変わって利用されるのです。

発酵により作り変えられた栄養素が短鎖脂肪酸(たんさしぼうさん)です。
短鎖脂肪酸には、酪酸(らくさん)、酢酸、プロピオン酸などがあります。この短鎖脂肪酸の役割が腸内免疫と大きく関わるのです。

①腸内を弱酸性に保ち、悪玉菌が増殖しにくい環境にする。
②腸粘膜を保護する細胞の増殖を活性化させる
③ウイルスだけでなく自分の体も攻撃してしまう過剰な免疫反応を抑え、免疫反応にブレーキをかける
④腹の動きを促し、食べ物の消化を助ける
⑤腸粘膜の血液循環を良くして再生を促し、食べ物との摩擦によってすり減る腸粘膜を一定の厚みに保つ

へぇ~。単なる居候じゃなく、ちゃんと働いているのね。でも役割ってこれだけなの?

実は、短鎖脂肪酸はアレルギーを抑える役割もあるのです。

アレルギーにも関わってるの?一体どういコト?次回に続きます。

2024/04/22

腸内細菌について

腸内細菌と免疫 ~その3~

前回は、数々のハードルをくぐり抜けてお腹の中に入ってくるバイ菌やウイルスを迎え撃つ最前線の防御基地、免疫細胞が腸には多数存在することをお話しました。

腸にたどり着いた物質は栄養なのか?それとも害を与える脅威なのか?
判断を下すことから免疫反応は始まります。

その役割を担うのがリンパ組織の「パイエル板」です。
パイエル板が敵だ!と認識したら、迎撃システム稼働の指令が出ます。
指令を受けて迎撃するのは、T細胞やB細胞です。
直接戦うこともありますが、IgA抗体というミサイルを発射して迎撃します。

ちなみに、IgA抗体は初乳にも多く含まれ、生まれたばかりでまだ免疫がない赤ちゃんの腸管免疫をアシストしてくれます。

司令部はパイエル板、戦闘部隊はT細胞やB細胞、迎撃ミサイルはIgA抗体、これらがスムースに連動して防御するのです。

成程ねぇ~。私たちのお腹にはそんな防御システムがあるのね。知らなかったわぁ~。
あら、でも腸内細菌はどう関わっているの?

次回に続きます。

2024/03/29

腸内細菌について

腸内細菌と免疫 ~その2~

突然ですが、腸の表面は体の外側でしょうか?内側でしょうか?
んー体の中だから内側じゃないの?
いえいえ、腸の表面は体の外側なのです。

口からお尻までは1本の消化管が通っています。
管なので胃や腸の中にある空気は、普段私たちが接する外の空気と同じなのです。

外の空気には病原菌やウイルスが数多くいます。
ですので、消化管の中の空気にも数多くの病原菌やウイルスがいるのです。

ノドを通過して胃にたどり着いた外敵、先ず食べ物を消化する酸性の胃酸によって多くが死滅しますが、それでも死なない病原菌やウイルスもいます。
胃酸の洗礼を潜り抜けて腸にたどり着いた菌やウイルスは、腸から体の中に忍び込んで悪さをしようとします。
口から始まる消化管は常に外敵の脅威にさらされているのですね。

そのため、腸には外敵から体を守る免疫細胞があるのです。
腸にある免疫細胞は、菌やウイルスなどの外敵を迎え撃つ最前線の防御基地なのです。
体内にある免疫細胞の約5割が小腸、約2割が大腸に存在すると言われています。腸管免疫と言われています。

なるほど~、数々のハードルをくぐり抜けてお腹の中にもバイ菌って入ってくるのね。

でも、どうやって残ったしぶといバイ菌を迎え撃つの?
次回に続きます。

2024/02/16

腸内細菌について

腸内細菌と免疫 ~その1~

腸内細菌についてシリーズでお届けしてきました。今回からは腸による免疫についてお話します。

腸内細菌は体を護る免疫にも大きく関わっています。
腸内細菌と免疫?どんな関係かわかんないわ。

腸内細菌には色々な菌がいます。
体に良い善玉菌、悪い悪玉菌、どちらでもない日和見菌です。バランスは2:1:7が良いと言われています。

このバランスが崩れ悪玉菌が増えると、有害な毒素が多く産生されます。この毒素が腸から吸収されて体に入ると体調不良につながるのです。
一例として、便秘による肌荒れは、毒素を皮膚から排泄しようとして起きるのです。他にも色々なケースがあります。

では良い菌で腸を埋め尽くしてしまえば、悪い菌が増殖する余地が無くなるのではないのか?
これが腸活の基本的な考え方です。コロナイゼーションレジスタンスとも言われます。

更に善玉菌は腸の表面にある免疫を活性化させる細胞にも働きかける役割を持っているのです。

腸に免疫の細胞があるの?知らなかったわ。
しかも善玉菌が活性化させるってどういうコト?つながりがわかんない。

次回に続きます。

2024/01/18

腸内細菌について

腸内細菌はどこからやって来るの?

腸内細菌についてシリーズでお届けしてきました。
では、腸内細菌は一体どこから私達のお腹の中にやってくるのでしょう?

子宮の中はほぼ無菌状態です。当然腸内細菌もいません。
お腹の中にいる赤ちゃんには、まだ腸内細菌が居ない状態なのです。

え、じゃいつお腹の中に入ってくるの?その答えは出産の時です。腸内細菌は産道にもいるのです。

出産の際、赤ちゃんの口が産道に押し付けられ、赤ちゃんの体の中に初めて入ってくるのです。
母子伝播(でんぱ)と呼ばれます。

また、帝王切開ではその機会がありませんが、出産後に母乳や食べ物を通じて腸内細菌はお腹の中に入り、3歳頃に大人とほぼ同じとなります。
また、一緒にお風呂に入ることがお腹に入る機会になるという最近の研表もあります。

腸内細菌は、人が消化できなかったものを消化したり、人がつくれない栄養素を作り出してくれて人と共存しています。
しかし、腸内細菌の役割はそれだけではありません。もう一つ、免疫にも大きく関わっているのです。

免疫?どういうコト?次回に続きます。

2023/12/21

チョット役立つマメ知識

渋柿はナゼ渋い?

渋柿はナゼ渋いのでしょうか?
子供の頃に渋柿をガブっといったことがあります。その渋さといったら・・40年経った今でも覚えています。
でも渋柿はナゼ渋いのでしょうか?
渋柿だからだろ。ハイ、その通り。以上で今月のコラムを終了します。オイオイ終わりかよ!

渋みを感じる物質はタンニンという化学成分です。
このタンニンはとても水に溶けやすく、唾液にも容易に溶けこみます。
唾液に溶けて口に広がったタンニンは、口粘膜のタンパク質を変化させます。
肌や粘膜のタンパク質を変性させて引き締める「収れん」という効果です。
化粧水にも肌を引き締める収れん化粧水がありますよね。
この変化によって、口の中全体に張り付いたような渋みを感じるのです。

余談ですが、タンニンによる収れん作用、下痢止めにも応用されてます。
タンニンを蛋白と結合させた医薬品、タンニン酸アルブミンは、消化酵素によってタンニンとタンパク質に腸で分離します。分離したタンニンによる収れん作用で下痢を止めるのです。

さて、タンニンが水に溶けると渋みを感じます。
水に溶けない状態にタンニンが変化すると、収れん作用がおきなくなるため、渋みを感じなくなります。
この変化を起こさせるのが渋抜きです。焼酎につけたり干したりと様々なやり方がありますね。

実は、甘柿にもタンニンは含まれてます。
甘柿のタンニンは水に溶けない状態となっているため、渋みを感じないのです。
甘いか渋いかの違いは、タンニンが水に溶けるか溶けないかの違いなのです。
甘くなる理由はわからなくても、昔の人は経験を積み重ねて秋の味覚を楽しんでいたのですね。
先人の知恵は偉大ですね。

2023/11/16

ページトップ